ラグビー礼賛

真夜中に二階の自分の部屋で物書きをしていると
ただならぬ叫び声が聞こえた。
真夜中に聞こえる声と言えばせいぜい誰かのehpro寝言か、どんなに大きくとも外を歩く酔っ払いの叫び声くらいのものだろう。
ところがその声はまさに「絶叫」
僕は一瞬身構える・・
(すわっ!事件か!)
僕は恐る恐る階段を下りる。
(もしかしたら階下に強盗が押し入り・・刃物を手に・・)
僕は息をひそめて真夜中なのに明りの点いている部屋の扉を・・
「やったー!!」
そこでは元ラグビー部の息子と家内がハイタッチをしながら・・
そう、それはラグビー日本代表が南アフリカに逆転トライをかましたその直後であり、あの絶叫はまさにリアルタイムでの雄叫びたったのである。
この時から日本中がにわかラグビーファンに変貌した。
僕も非常に好感をもって選手
たちを見つめる。
何と言ってもカッコイイ!
はち切れんばかりの肉体をラガーシャツに包み、ゴールへ向けて突進していく迫力。
肉弾戦とも言えるそのぶつかり合いは見ている者を無条件で興奮させる。
見ていて「謎」も多い。
(何でスクラムに入れたボールは必ず味方が取り出すの?)
(もっと蹴った方が陣地稼げるんじゃないの?)
などなど、素人目には素朴な疑問も数々あるのだが、それを差し引いても十分に楽しい。
選手のいでたちや話しぶりもいい。
茶髪やロン毛の選手は見当たらず、インタビューにも朴訥・寡黙・誠実といった修飾語が似合う。
気は優しくて力持ちの熊さんの軍団といったイメージだ。
奇しくも新国立競技場建設が白紙撤回され、ラグビーのワールドカップに間に合わなくなった直後のこの快挙、もし時間軸がずれていれば日本の世論は「ラグビーW杯を新国立競技場で!」となったに違いない。
先日、街を散歩していたら地元の社会人チームの凱旋報告会に出くわした。
テレビのワイドショーでも特集をされていたが、出発時は閑散としていた空港が帰国時には黒山の人だかり、古い表現でいえば「大フィーバー」である。まさにちょっとしたシンデレラストーリー。


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